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ステンレス

屋根《ステンレス》

現象1 もらい錆

なぜこうなるの?(原因)

鉄粉などの異種金属が表面に付着し、その金属自身が錆、あたかもステンレス自身が錆びたように見える現象です。

メンテナンスを必要とする判断基準

もらい錆をそのまま長期間放置すると、ステンレス自身の錆に進展します。また塩分やその他の有害成分による錆の場合もそのまま放置すると、茶褐色の厚い錆に変わっていきます。このような状態になる前に手入れをすることが必要です。

メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)

もらい錆の初期の状態で錆を除去すれば、もとの美しい状態を取り戻せます。放置すると付着した金属自身が錆びるだけでなく、ステンレス自身の錆にまでつながります。

メンテナンスの方法

●初期の錆(もらい錆程度)の場合は、市販の清掃薬剤のうち初期の錆や汚れに有効な種類を用いることにより、ほとんど元通りの表面に戻すことができます。
●赤錆の場合は、市販の清掃薬剤のうちひどい赤錆や汚れ用が必要となります。これらの薬剤でもなお錆が除去できない場合は、あらかじめサンドペーパーやステンレスブラシなどである程度錆をこすり落とした後、薬剤を使用すると除去しやすくなります。この場合は、ステンレスの表面にこすりキズがつくことはさけられません。清掃後、再度研磨仕上げをやり直すなどの処置が必要になります。

よくある質問

Q1 ステンレスは錆びるのか?

A1

ステンレスは非常に錆びにくい金属ですが、環境によっては錆びる場合もあります。
 
ステンレスの表面には、不動態皮膜と呼ばれる保護皮膜が形成されており、ステンレスを腐食から守っています。不動態皮膜は大変強靭で、一度こわれても周囲に酸素があればすぐに自己再生する性質をもっています。したがって周囲の環境によって自己再生が妨げられた場合は、ステンレスといえども腐食し、錆が発生します。
例えば、以下のような場面では錆が発生する可能性があります。

●塩素系の洗剤や漂白剤で洗浄し、洗剤が付着したままの場合
●海岸沿いなどの環境で塩分が付着した場合
●自動車の排気ガスの有害成分が付着した場合

豆知識

ステンレスの特性

鉄にクロムを添加していくとだんだんと錆びにくくなっていきます。10.5%以上のクロムを添加し非常に錆びにくくなったものをステンレス鋼といいます。ステンレス鋼は耐食性以外にも耐熱性・加工性・強度など優れた特性を備えています。
意匠性にも優れ、メンテナンスが容易であることも大きな特徴です。