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塗装

外壁《塗装》


黒ずんだりして汚れが目立ち美観上気になる場合水洗いをすることをお勧めします。水洗いの際には、高圧洗浄やスチーム洗浄は外壁材を傷める恐れがありますのでお避け下さい。

現象1 カビ・藻による汚れ 5年頃

なぜこうなるの?(原因)

藻やカビは、適度な水分と温度などの環境が整えば外壁の種類に限らずどこでも発生します。藻は光合成によって必要な栄養を補給できますが、カビは必要な栄養分に付着して栄養を補給します。しばしば黒い色を見かけますが、これは藻にカビが生えたものと思われます。いずれにせよ、自然現象であり、メーカーを問わず同じ現象が発生しております。あくまでも品質に問題はないことをご理解ください。

外壁をしっかり水洗い

常に風雨にさらされている外壁は、砂やホコリなどが付着しやすい部位。そのままにしておくと黒ずんでくることがあるので、お手入れが必要です。定期的に水洗いして汚れやホコリを取り除きましょう。

※塗装に関しては目地の項目と合わせてメンテナンス方法を検討ください。

現象2 塗膜のチョーキング 10年頃

なぜこうなるの?(原因)

太陽光による紫外線、風雨、熱、寒冷に長期間さらされ、塗膜樹脂が劣化し(樹脂の分子と分子の鎖が切れる)、表面が次第に粉状になり(チョーキング現象をおこし)取れる(塗膜が薄くなる)。

メンテナンスを必要とする判断基準

手のひらを外壁面に擦り付け付着を観る

メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)

メンテナンスの方法

一般的塗替え工事

現象3 塗膜のヒビ割れ、素材の割れ

なぜこうなるの?(原因)

外壁表面を保護する塗膜が薄くなり、外壁表面から水分を吸いこみ湿気を帯びる。湿潤と乾燥の繰り返しにより外壁表面側から材料破壊が進む。

メンテナンスを必要とする判断基準

チョーキングが顕在化してくる時期が最適です。凍結融解の症状が見られた場合は、それ以上進行させないよう早急なメンテナンスが必要です。

メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)

塗装が劣化すると外壁材に水が浸透して凍結融解をおこし、やがて外壁材の表層剥離へと進行していきます。このような状態になると、貼替えが必要です。
凍結融解とは浸透した水分が夜間に凍結し、日中にその凍結が融解し水に戻る。この繰り返しによる外壁材の劣化作用のこと。

よくある質問

Q1 塗装の方法として、吹付けとローラー、どちらが良いのですか?

A1

両者とも塗装の性能に大差はありませんが、施工時や仕上の種類に一長一短があります。
吹付けは施工の早さが長所ですが、塗料の飛散がありますので、充分な養生を必要とします。
吹付け工法は玉吹き、リシン模様、スタッコ模様、石目調など模様が豊富に塗装できます。ローラー工法でも模様塗りはできますが、吹付けの多様さにはかないません。

Q2 水性塗料より油性塗料の方が長持ちすると聞いたのですが?

A2

水性塗料は油性塗料より劣ることはありません。
塗膜の性能を左右するのは樹脂の種類と分子量(大きさ)です。
油性塗料は、シンナーに溶けているため、大きさに限りがあります。一方、水性塗料は水に溶けるのではなく、粒子状態で水に浮いています。この粒子の分子量の大きさは油性塗料に比べて大きくすることができます。同じ樹脂の種類で比較すると水性塗料は油性塗料以上の耐久性を持っているといえます。

Q3 藻・カビはなぜ生えるのですか?

A3

カビが発生する要因として、養分と湿度・酸素・水分が関係します。湿度と水分に関しては、外壁塗膜の劣化により壁表面の防水性が低下して、壁の含水率が高まることに起因します。
また、養分に関しては、塗膜に含まれている有機成分が関係します。外壁に隣接する植栽の影響や、外壁周辺部に物を置いている場合など通風が良くないケースでもカビが発生しやすくなります。カビや藻は理論的には以下のような過程で発生します。

自然界のカビは約45,000種類あり、空気中に浮遊する胞子が成育条件に合うところに付着してカビが発生します。このうち、50種類のカビが家に着くといわれています。
◎黒カビ(黒色麹菌)/アスペルギルス群  ◎青カビ/ペニシリウム菌  ◎赤カビ(土壌菌)/フザリウム菌

カビの処理

やわらかいブラシを使って水洗いすることなどにより、表面のカビを除去できても、数ヶ月で再発するかもしれません。こすりすぎると塗膜自体を傷めてしまい悪影響が生じかねませんので、加減しながらクリーニングしてください。
ワイヤーブラシの使用は塗膜の欠損を招きますので避けてください。塗膜が薄くなればその部分の防水性も低下してしまいます。逆に含水率を高めてしまう結果となり、微生物の再発の確率が高くなります。
塗膜の下地処理として、除菌材を塗布してから、植物性のバイオ洗浄液での洗浄をするのが効果的です。
カビは壁面の深部に及んでいる【菌糸】を処理することが大切です。そのうえで防カビ性の塗料を塗ると効果的です。

ONE POINT

カビの成育条件

1)温度/高温性菌・中温性菌(5~50℃)・低温性菌
※住宅に成育するカビは「25~30℃」で繁殖するといわれています。
2)湿度/70~90%
※80%を超えると繁殖力は大きくなります。
3)栄養/水・酸素・チリ(すべての有機物)
残念ながら、すべての種類のカビに効果がある万能防カビ剤は市販されていません。

豆知識

雨垂れ汚れ(黒い筋汚れ)の原因とメカニズム

親水性塗膜の外壁材の特長

「親水性塗膜」の外壁材は、水をかけた時に水をはじかずに表面に広がります。この親水性の効果で外壁材表面に水がいきわたり、表面についた汚れが洗い流されやすくなります。

親水状態(水がひろがる)

親水性の外壁材(タイル)

疎水状態(水をはじく)

疎水性の外壁材(一般有機系塗装など)

キッチン換気扇の排気口付近は念入りに


キッチンの換気扇の排気口付近は、油で汚れてしまうことも。
その場合は汚れた部分に薄めた中性洗剤をかけて、汚れが浮いてきたらスポンジなどでこすります。その後必ず洗剤を洗い流してください。

●作業時間 30分
●準備物 ホース、スポンジ、中性洗剤

再塗装仕様のコストと耐久性

塗料の価格と耐久性の関係図