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FRP防水

バルコニー《FRP防水》

現象1 塗装の色あせ、白濁化

なぜこうなるの?(原因)

床面の塗装が色あせ・白濁化するのは、トップ層が紫外線で劣化するためです。バルコニーの防水には、通常、紫外線から防水層を守るためのトップ層(着色樹脂)があります。

メンテナンスを必要とする判断基準

トップ層(着色樹脂)に色あせ、白濁化、塗膜の剥がれが見られたとき。手で触れると、白い塗膜が付きます。

メンテナンスの方法

年月がたつと劣化が進むので、トップ層の塗り替えが必要になります。概ね10年前後で実施することをおすすめします。
劣化した保護・仕上げのトップ層を除去して下地調整後、再塗装工事を専門業者に依頼してください。

現象2 床面にひび割れ、亀裂がおきている

なぜこうなるの?(原因)

ひび割れ・亀裂が入りだすと、トップ層と防水層の間に水が入りやすくなります。やがて経年変化による劣化が進行し、紫外線に弱い防水層が収縮をおこし亀裂が発生します。

メンテナンスを必要とする判断基準

床面に亀甲状のひび割れが入っているのが認められたとき。
防水層は、樹脂とガラスマットの複合物で、この防水ガラス繊維(白い繊維状)が見えはじめたとき。

メンテナンスの方法

トップ層に剥がれが生じているとき、新しいトップコートを上塗りしても旧塗膜(古いトップ層)が剥がれてくるため効果がありません。もう一度、防水層をつくる必要があります。
表面のひび割れが最も進行している箇所を部分撤去して、どこまで水が浸水しているかを確認します。
既存FRP防水層を撤去した後、部分的FRP防水工事を行います。

現象3 ひび割れや亀裂が大きくなり防水層にも割れが発生した

なぜこうなるの?(原因)

経年劣化により防水層の割れ破壊が、上面から下面まで貫通してしまいます。この状態になると防水機能が失われます。

メンテナンスを必要とする判断基準

防水層が見え始めたら部分補修を行います。全体的に防水層が劣化してきたら、FRPの再施工が必要です。

メンテナンスの方法

概ね20年を経過すると防水層に亀裂が発生します。
既存防水層を全面撤去して、プライマー塗布、防水用ポリエステル樹脂で下塗り後、防水用ガラスマットを敷きこみ全面FRP防水工事施工を行います。

よくある質問

Q1 FRP防水とは、どのようなものですか?

A1

FRP防水とは耐久性に優れたFRP(繊維強化プラスチック)を応用した塗膜防水工法で、防水層は継ぎ目のない構法です。
標準的な仕様では、下図の概念図に見られるように6層で構成されています。ガラスマットは、2枚(層)の場合です。

Q2 シート防水に変更することも、可能ですか?

A2

シート防水といえば、ゴムシート防水や塩ビシート防水を指します。シート防水は、ドレン(排水口)回りやシートの端部を金物で抑える必要があるため、再防水施工には向いておらず、FRPなどの塗膜防水が一般的な方法です。

豆知識

歩行部の表面状態は良くても、ドレン(排水口)回りなどから雨漏りの原因となり、不具合が発生しやすいので、定期的な点検管理が必要です。


●落ち葉やゴミなどでドレンキャップが詰まると漏水の原因にもなります。ドレンキャップ付近は定期的に清掃してください。
●ドレン内の防水層の亀裂、剥がれがある場合は、ドレン周辺の再防水が必要です。